「星を継ぐもの」の感想

ジェイムズ P.ホーガン(著)「星を継ぐもの」をよみました。

星を継ぐもの|Amazon

おもしろかったです。
とくに最後のほうは。

月面で発見された真紅の宇宙服の死体は一体何者なのかという謎から、
人類とは一体何者なのかという壮大な問いに発展する快感を味わえる作品。

大したことではないが、序盤の登場人物の名前をあまり覚えられなかった。
なぜなら、ファーストネームとラストネームの使い分けとかで、人によって呼び名が変わったりしたので。
それに、誰が最後まで重要人物であり続けるのか分からなく、注目すべき人物が不明になり、混乱の要因だったかも。

前半部のほとんどが研究室や会議室の椅子の上で話が進むので、もうすこし動きや場面転換があればいいなと感じた。
各チームの仮説のいざこざを描くために、仕方がないことかもしれない。
後半部の月への移動から急加速し、木星に到着して最高潮に達する印象を受けた。

宇宙の謎に対して科学の力で解決に挑むという点では「プロジェクト・ヘイル・メアリー」と似ていると思った。
「プロジェクト・ヘイル・メアリー」は、回想シーンでいろいろな場面を描いていたり、後半はロッキーとの掛け合いもあったり、エンタメとしてよくできていたと改めて思った。
どちらかがいいという話ではなく、ハードSFっぽさとエンタメの配分の違いの話。
「星を継ぐもの」はハードSF多め。
「プロジェクト・ヘイル・メアリー」はエンタメ要素多め。
と感じたということ。


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