「書くことについて」の感想

スティーヴン キング (著)「書くことについて」を読みました。

この本を読んだ一つ目の理由は、自伝が好きだから。
他の人の伝記を読むことで、自分以外の人生を疑似体験できるような気ができる点が好きです。
もうひとつの理由は、自分にも物語をかけるようになれたらいいなと思ったから。

この本には、「著者の自伝」と「書くことについて」がまとまっています。

内容ざっくりまとめ

章立ては以下の通り。

  1. 履歴書
  2. 道具箱
  3. 書くことについて
  4. 生きることについて
  5. 閉じたドア、開いたドア

履歴書

著者のこれまでの人生の遍歴がかかれている。

道具箱

語彙について
豊富さは問題ではなく、適切についかうことが重要。
たとえ、汚いとされる言葉づかいであっても。

文法について
受動態は避けよ。
副詞は減らせ。会話の説明においては「言った」が一番いい。

文章作法について
説明的な文章の場合の理想は、冒頭に主題を提示、その後に説明する形式。
小説の場合は、よりアバウト。リズムのほうが重視される。
どこから初めてどこで終わるかをあまり考えないで、なりゆきにまかせたほうがいい。

書くことについて

たくさん読み、たくさん書け。
一日の目標は十ページ、二千語。三ヶ月で十八万語。
まずは一日千語あたりを目標にしよう。
週に一日は休んでもいい。それ以上はダメ。

何を書けばいいのか → 書きたいことを書け。
ジャンルは自分が読みたいと思っているもの。

小説の三つの要素。
ストーリーをA地点からB地点まえ運び、最終的にZ地点までもっていく叙述。
リアリティを感じさせる描写。
登場人物に命を吹き込む会話。

プロットは、ない。
プロットは、優れた作家の最後の手段で、凡庸な作家の最初のよりどころ。
状況設定がしっかりできていれば、プロットは無用。
興味をそそる状況は「もし~としたら?」ということばで言い表すことができる。

二次稿の役割は、象徴性とテーマの補強。
一次稿を書き終えたあと、原稿を六週間ねかせる。
六週間寝かせたあとにみると、プロットやキャラクターの穴がよく見えるようになる。

五名程度の親しい友人に、コピーを見せる。これについては賛否両論だと思う。

テンポと背景情報について。
テンポは理想の読者を想定してかんがえること。速すぎても、遅すぎてもいけない。
公式。二次稿=一次稿マイナス10%
背景情報は、早めに開示したほうが良い。

リサーチについて。
知らないことを書くには不可欠だが、書こうとしているのは調査報告書ではなく、あくまで小説である。

講座について。
非常に懐疑的。
ただし、利点はある。
書きたいと言う気持ちを受け入れてくれる点、現役作家に会える可能性がある点。

エージェントについて。
エージェントはいたほうがいい。


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