「少女革命ウテナ」の感想

「少女革命ウテナ」テレビ版と劇場版を見ました。
テレビ版:1997年
劇場版 :1999年
監督:幾原邦彦
シリーズ構成:榎戸洋司

かなりおもしろかったです。

ストーリーは、一見しただけではかなり意味不明。
そして、意味不明でシュールなギャグとギャグじみたイケメン演出もある。
内容を理解するには、ネットで考察を見るなどが必要かもしれない。
たとえば、さまざまな物や人物や行動がメタファーである、とか。
「天上ウテナと姫宮アンシーと視聴者」が同一人物説とかを採用してみる、とか。
いろいろ試行錯誤すれば、ある程度理解できるかもしれない。

ともあれ、ストーリーに意味不明さがあるが、ギャグも合わさっているので受け入れられる。
ギャグがなかったら、これほどまでには受け入れられなかったと思う。
ウテナ以降の作品ではどうなんだろうか。

「影絵」を巧みに使っていた。
作品の演出としても効果的だし、作画のコストの節約にもなっている。

テレビ版の全39話はちょっと長い。
内容的にはOVAとか劇場版で済むと思った。
なぜなら「薔薇の花嫁とは?」と「世界の果てとは?」というの謎を延々と引っ張るだけだから。

総集編は、総集編とわかるサブタイトルにしてほしいと思った。
主人公が明日の弁当について鮭とアスパラと卵をどうするか悩んでいるうちに暁生と一線を越えるシーンは、すごいなと思った。
鮭=女性、アスパラ=男性、卵=こども、というメタファーというふうにも考えられる。
こういう男性女性に関するメタファーはよく登場していた。
例を挙げると、最終話で暁生がウテナの剣で扉を叩いて開けようとするシーンも、剣=男性・扉=女性のメタファーと受け取れる。

後世のアニメ作品に多大な影響を与えていそう。
男装した女性主人公が一貫校に通う話としてみれば、「桜蘭高校ホストクラブ」。
(ウテナのシリーズ構成の榎戸洋司は、桜蘭高校ホスト部のシリーズ構成+全話脚本を担当)
演劇の舞台演出のような過剰な変身バンクは、「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」。
花嫁をめぐって生徒会メンバーと決闘をする話としてみれば、「機動戦士ガンダム 水星の魔女」。
花嫁が温室で植物を育てる部分も模倣している。ウテナは薔薇、水星の魔女はトマト。

絶対運命黙示録。


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