Blog

記事一覧 2023
  • 「楽園とは探偵の不在なり」の感想

    2023/01/18 in Blog

    斜線堂 有紀(著)「楽園とは探偵の不在なり」を読みました。 2人以上殺した人は『天使』によって地獄に引き摺り込まれるという特殊設定のミステリー。 絶海の孤島を舞台とした、クローズドサークルもの。 楽園とは探偵の不在なり|Amazon まあまあでした。 この本を読んだきっかけは、「ベストSF2021」という短編集で著者の「本の背骨が最後に残る」を読んだこと。 「ベストSF2021」の感想 | 気になる本・読みたい本 率直に言えば、「本の背骨が最後に残る」の方がおもしろかったかな。 なぜそう感じたの …

    続きを読む

  • アニメ版「氷菓」の感想

    2023/01/17 in Blog

    アニメ「氷菓」を見ました。 原作は米澤穂信の推理小説〈古典部〉シリーズ。京都アニメーション制作。 nasneに録画していたものを視聴。 おもしろかったです。 観るまではミステリーだとは思いませんでした。 千反田えるの「私、気になります」のアニメ描写が良かった。 序盤のときは過激だったのに、終盤は控えめになってしまった。 誇張されているくらいのが、好きだった。 ちょっと気になることがあるとすれば、 ひとつめは、アニメの終わりが中途半端なこと。 しかも、なんとまだ原作が完結していないようだ。 マジか …

    続きを読む

  • 「チ。-地球の運動について-」の感想

    2023/01/16 in Blog

    魚豊(著) マンガ「チ。-地球の運動について-」を読みました。 チ。―地球の運動について―|Amazon 15世紀のヨーロッパを舞台に、キリスト教のような世界観から迫害される地動説とその研究者の話。 ちなみに実際の歴史上、迫害されていたかは諸説あるらしい。 そのため、あくまでフィクションとして楽しむお話。 本書中でも「C教」と表記されている。 おもしろかったです。 ただし、前半の方が楽しめたかな。 マンガ的表現として、 「昔のことをフラッシュバックする際に以前のコマを使用する」というのが多用され …

    続きを読む

  • 「バーナード嬢曰く。」1の感想

    2023/01/15 in Blog

    施川 ユウキ(著)「バーナード嬢曰く。」1を読みました。 バーナード嬢曰く。: 1|Amazon おもしろかったです。 SFを読みたくなるマンガ。 読んだ理由は、rebuild.fmで存在を知っていて、以前から読みたかったため。 読みたいなと思ったものをいくつか挙げておく。 「1984」ジョージ・オーウェル 「星を継ぐもの」ジェイムズ P.ホーガン 「幼年期の終わり」アーサー・C・クラーク 「エンダーのゲーム〔新訳版〕」オースン・スコット・カード 「ディアスポラ」グレッグ・イーガン 「変身」フラ …

    続きを読む

  • 「永遠の0」の感想

    2023/01/14 in Blog

    百田 尚樹(著)「永遠の0」を読みました。 零戦の操縦士だった宮部の生涯を、孫である弟と姉が明らかにしていくお話。 永遠の0|Amazon まあまあおもしろかったです。 本書を読むきっかけは、ホリエモンのYouTubeチャンネルでの対話動画。 その動画を見るまで、百田氏が「探偵!ナイトスクープ」の関係者とは知らなかった。 ほんとは「海賊とよばれた男」が気になっていたが、しかしデビュー作である本書を読んだ。 デビュー作でこれだけの作品を書けるのがすごいなーと思いました。 登場人物がインタビューを繰 …

    続きを読む

  • 「星を追う子ども」の感想

    2023/01/13 in Blog

    アニメ映画「星を追う子ども」を見ました。 監督は新海誠。 星を追う子ども|Amazon おもしろくなかったです。 なぜこんなにもジブリに寄せてしまったのだろうか。 それとも、これが日本のアニメ映画の王道だと思ってしまっていたのだろうか。 キャラデザも失敗していたような印象。 主人公少女は、「となりのトトロ」のサツキのような見た目と所作、とくに走り方。 先生は、「ラピュタ」のムスカのよう。しかも、終盤目が見えなくなる。 登場する小動物は、「ナウシカ」のキツネリスみたい。 シンは、「もののけ姫」のア …

    続きを読む

  • 「ドライブ・マイ・カー インターナショナル版」の感想

    2023/01/12 in Blog

    映画「ドライブ・マイ・カー インターナショナル版」を見ました。 村上春樹の小説の映画化作品。 妻を亡くした舞台演出家の男性と彼の車のドライバーとなる女性とが、互いの人生を振り返り、前に進むお話。 ドライブ・マイ・カー インターナショナル版|Amazon まあまあでした。 原作は未読。 登場人物の語るセリフが村上春樹っぽくて、日本人同士の会話では原作者の顔がたびたびちらついてしまった。 ある意味よく映画化できているのかもしれない。 車やタバコが印象的に使われていた。 ただし、今の時代は喫煙する人も …

    続きを読む

  • アニメ映画「神々の山嶺」の感想

    2023/01/11 in Blog

    アニメ映画「神々の山嶺」(かみがみのいただき)を見ました。 Amazonにて、吹替え版を視聴。 原作は夢枕獏の小説(1997年頃の作品)で、パトリック・アンベール監督によってフランスでアニメ化された。 神々の山嶺|Amazon まあまあおもしろかったです。 日本とは違うフランスのアニメーションの雰囲気が、いい味を出している。 ただ、日本の昭和の街の描写にはすこし違和感があった。仕方ないことではある。 街の看板や、アパートの室外機の数や位置に、居酒屋のビールがジョッキではなくグラスなど。 気にし過 …

    続きを読む

  • 「グリーンブック」の感想

    2023/01/09 in Blog

    映画「グリーンブック(字幕版)」を見ました。 1962年のニューヨークから始まる、ガサツで無学なイタリア系アメリカ人のトニー・リップと、黒人ミュージシャンのドクター・シャーリーの話。 実話に基づいた映画作品。 グリーンブック(字幕版)|Amazon おもしろかったです。 ただし、想像していたよりもふたりが良い関係になるまでにかなり時間がかかるので、人によってはかなり辛抱が必要かもしれない。 具体的には、映画の上映時間の半分以上過ぎてからくらいにかかるかな。 トニー側に差別意識があるだけではなく、 …

    続きを読む

  • 「ベストSF2021」の感想

    2023/01/09 in Blog

    大森 望(編集)「ベストSF2021」を読みました。 ベストSF2021|Amazon おもしろかったです。 とくに、斜線堂有紀「本の背骨が最後に残る」と伴名練「全てのアイドルが老いない世界」がすき。 収録作品一覧 円城塔「この小説の誕生」 柴田勝家「クランツマンの秘仏」 柞刈湯葉「人間たちの話」 牧野修「馬鹿な奴から死んでいく」 斜線堂有紀「本の背骨が最後に残る」 三方行成「どんでんを返却する」 伴名練「全てのアイドルが老いない世界」 勝山海百合「あれは真珠というものかしら」 麦原遼「それでも …

    続きを読む