記事一覧 2022
  • 「四畳半神話大系」の感想

    2022/04/09 in Blog

    森見 登美彦 (著)「四畳半神話大系」を読みました。 四畳半神話大系 四畳半シリーズ (角川文庫)|Amazon まあおもしろかったです。 森見作品を読むのは、「夜は短し歩けよ乙女」に続いて2作目。 あいかわらずの森見作品っぽさ。 舞台が京都で、主人公がうだつの上がらない大学生、ヒロインが黒髪の乙女な点など。 作品が変わっても、けっこう似ている点があるんですね。知りませんでした。 他の作品も、全部こういう感じなのでしょうか。 ただ、今作は「並行世界」もの。ちょっとSFっぽいですね。 各章では、主 …

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  • 「ある日、爆弾が落ちてきて」の感想

    2022/04/06 in Blog

    古橋 秀之 (著)「ある日、爆弾が落ちてきて」(電撃文庫版)を読みました。 ある日、爆弾がおちてきて (電撃文庫 ふ 3-9)|Amazon なかなかおもしろかったです。 「なめらかな世界と、その敵」の『ひかりより速く、ゆるやかに』を読んだ際に、本書のタイトルが気になったので読みました。 本書は短編集です。読む前は長編作品だと勘違いしていました。 収録作品はいずれも、ボーイ・ミーツ・ガールもの。 「普通の時間をいきる男の子」と「さまざまな時間の流れをいきる女の子」との話で、統一されている。 ま …

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  • 「キャッチャー・イン・ザ・ライ」の感想

    2022/04/02 in Blog

    J.D.サリンジャー (著)、村上 春樹 (翻訳)「キャッチャー・イン・ザ・ライ」を読みました。 キャッチャー・イン・ザ・ライ|Amazon 「ライ麦畑でつかまえて」というタイトルを聞いたことがありましたが、 まだ読んだことが無かったため、読んでみようと思いました。 おもしろくはなかったです。 高校を退学になった高校生のホールデンがニューヨークの街をうろつき毒づく作品。 一見主人公の性格がかなりクズっぽくみえるため、すごく共感がしづらく、読むのがしんどかったです。 ただし、「自分自身の内面にそう …

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  • 「窓ぎわのトットちゃん」の感想

    2022/03/27 in Blog

    黒柳 徹子 (著)「窓ぎわのトットちゃん」を読みました。 窓ぎわのトットちゃん (講談社青い鳥文庫)|Amazon とてもおもしろかったです。 おすすめです。 黒柳さんの幼少期の、トモエ学園での出来事を綴った本書。 お話が、トットちゃん(黒柳さん)が小学校を退学になるところから始まるのが、つかみとしてすごいなと思いました。 「ほかの人とは違う」ことに対する肯定を、転校先のトモエ学園での出来事を通して、本書から感じました。 戦前にこのような教育をする学校があったのだと、知ることができてよかったで …

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  • 「叙述トリック短編集」の感想

    2022/03/20 in Blog

    似鳥 鶏 (著)「叙述トリック短編集」を読みました。 普段、私はミステリー小説をあまり読みませんが、気になったので読んでみました。 叙述トリック短編集|Amazon おもったより、楽しめました。 ただし、人によっては合う合わないは分かれる作品かもしれません。 たとえば、 「こんな叙述トリック、流石にわかるわ…」というふうにマウントを取りたがり人には、きっと合わない。 「ふーん、叙述トリックモノね。とりあえず、読んでみるかー」くらいの人には、合いそう。 そんなかんじ。 心のガードやハードルは低めの …

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  • 「FACTFULNESS」の感想

    2022/03/15 in Blog

    ハンス・ロスリング (著)「FACTFULNESS」を読みました。 FACTFULNESS|Amazon 本書は、2015年に著者が末期の膵臓ガンを宣告されたのを期に、 講演やラジオ出演などを一切キャンセルして、 家族と一緒に書き上げて死後に出版されたらしい。 つまり、利益を度外視し、著者が本当に世界に届けたい言葉が綴られている。 そう考えて良いだろう。 本書では「事実に基づく世界の見方」の重要性について書かれていました。 本書のはじめに、世界に関する13問の3択クイズを提示されます。 そのクイ …

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  • 「ユートロニカのこちら側」の感想

    2022/03/07 in Blog

    小川 哲 (著)「ユートロニカのこちら側」を読みました。 第三回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作品。 ユートロニカのこちら側|Amazon まあ面白かったです。 読んでから、「2010年代SF傑作選2」に収録されていた作品だということに気が付きました。 あらゆる視覚・聴覚などの個人情報を情報銀行へ預ける代わりに、 生活を保証されるようになったアメリカの特区にまつわる群像劇。 コンテストの選評でも書かれていた通り、 SF的なアイディアとしては突出してはいないが、 しかし叙述に関する技量が安定して高 …

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  • 「半分の月がのぼる空7と8」の感想

    2022/03/02 in Blog

    橋本 紡 (著)「半分の月がのぼる空7・8」を読みました。電撃文庫版。 7巻と8巻どちらも短編集。 なかでも「雨 fantango」は、良かった。 退院後はじめての高校の文化祭の話。 読んでいて『夜は短し歩けよ乙女』の文化祭の話を思い出した。 登場人物たちが高校生のままで結婚式のシーンを描写するなら、やはり「演劇」という設定は有用だなーと感じました。 半分の月がのぼる空 1 (文春文庫)|Amazon 半分の月がのぼる空 2 (文春文庫)|Amazon 半分の月がのぼる空 3 (文春文 …

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  • 「半分の月がのぼる空6」の感想

    2022/02/21 in Blog

    橋本 紡 (著)「半分の月がのぼる空6」を読みました。電撃文庫版。 戎崎と里香たちが退院したあとの、スクールライフを描く話。 本編としては、最終巻らしい。 1巻を読んだときは、てっきり最後は悲しい結末になるものかと思っていた。 電撃文庫版は残りの2冊あるが、それは短編集のようだ。 半分の月がのぼる空 1 (文春文庫)|Amazon 半分の月がのぼる空 2 (文春文庫)|Amazon 半分の月がのぼる空 3 (文春文庫)|Amazon 半分の月がのぼる空 4 (文春文庫)|Amazon スポンサー …

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  • 「半分の月がのぼる空5」の感想

    2022/02/17 in Blog

    橋本 紡 (著)「半分の月がのぼる空5」を読みました。電撃文庫版。 ・浜松に行き石川夫妻に会い、自分たちの将来に思いを馳せる ・婚姻届の入手イベント ・世古口とみゆきの話 ・再び砲台山に登る戎崎と里香 ここで終わってもいいのではというくらいのところで終わったが、このあとどうなるのかしら。 半分の月がのぼる空 1 (文春文庫)|Amazon 半分の月がのぼる空 2 (文春文庫)|Amazon 半分の月がのぼる空 3 (文春文庫)|Amazon 半分の月がのぼる空 4 (文春文庫)|Amazon ス …

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