「摩天楼はバラ色に」の感想

「摩天楼はバラ色に」を観ました。
原題:The Secret of My Success
公開:1987年(アメリカ)
上映時間:110分

イマイチでした。
ただ、これはこういうもんだと思えればいいかも。

1980年代アメリカ。
カンザス州からニューヨークに出て来た青年ブラントリーが、遠縁の親戚の叔父の会社で社内便の配送係として働きながら、重役になりすまして、自力で出世を目指す話。

よく言えば軽快、わるく言えば軽薄。
テレビドラマ「お金がない!」みたいな感じの仕事サクセスストーリーを期待したら、恋愛要素がかなり多かった。

良い点。

1980年代のアメリカのイケイケな雰囲気を感じられる。

マイケル・J・フォックスがかっこいい。

気になった点。

思ったよりも恋愛要素や下品な要素が多かった。
隣人の夜の営みで、主人公のベッド側の壁が激しく揺れるとか見せられて、うーんとなった。
終盤のシーンで、4人の男女が夜這いし合うのをコメディとして見せられて、うーんとなった。
BGMも「Oh yeah」みたいな感じだった。

ヒロインが主人公のことを好きになるまでの展開が、急展開すぎて微妙に感じる。
ヒロインが社長の叔父とも付き合っているので、尻軽にみえる。
実際、終盤ではおばさんに尻軽呼ばわりされていた。
映画を作っている側としても、そういう意識があったのだと思う。
もっとヒロインを大切にして、魅力的に描いて欲しかった。

社内便配送係とスーツ組との対比を序盤で描いておきながら、
結末でその関係性に劇的な改善が描かれていないように感じた。
序盤から中盤で主人公のことを追いかけていた配送係長みたいなひとが、終盤では全然登場しかなったように思う。
成り上がった主人公を見てたまげる、ような些細な演出すらも無かったかな。
ただ主人公が成り上がっただけの物語になってしまっている。
個人的には、社内便配送係とスーツ組とが融和する展開を期待していた。
欲を言えば、上層部たちが重視していない部署の人たちが会社を改革する、いわるゆ「ショムニ」的な展開があれば、より良かった。
でも、そこまでは描けていかなった。

「自力で出世してみせる」と言いながら、
結局、男女の関係になったおばさん(創業者の娘で社長の妻)のちからで、ダベンポートの会社の株式を獲得しているだけ。
これを「自力」とみなしても良いのだろうか。
会社の資料をいっぱい見ているのを描いているが、重役会議で出している案がざっくりすぎる。

総じて、マイケル・J・フォックスが主演だから成立している映画だと思う。