「世界でいちばん透きとおった物語」の感想
「世界でいちばん透きとおった物語」を読みました。
作者:杉井光
発行:2023年
おもしろかったです。
まったく予備知識なしで読みたい作品。
物語の真相がわかった瞬間、
本書への途方もない労力の積み重ねに、しみじみと驚嘆する。
その媒体ならではの仕掛けが物語を通して存在するという観点では「Ever17」(2002年)とも近い性質があるだろう。
序盤で、手術後に世界の見え方が他人と異なってしまった主人公だと知らされた時には、もしかして「沙耶の唄」的な物語なのかと内心身構えた。
主人公が色々な人にインタビューしていく展開は、私が読んだミステリーの中で言えば、宮部みゆきの「火車」っぽいと感じた。
京極夏彦がInDesignで小説を執筆しているとは知らなかった。
一作品も読んだことがないので、一度読んでみたいとは思っている。
京極夏彦氏はここまで「読みやすさ」を追求していた|JBpress
谷崎潤一郎の「春琴抄」も読んでみたい。
スポンサーリンク