「秋期限定栗きんとん事件」の感想
「秋期限定栗きんとん事件」を読みました。
作者:米澤穂信
発行:2009年
序盤中盤は、うーんまあまあ。
終盤、小鳩くんと小佐内さんとが対峙するところから栗きんとんと食べる幕引きまでは、すごくおもしろかった。
序盤中盤の評価が低いのは、瓜野の視点で物語が長々と進行するから。
終盤のカタルシスのために、こういう構造になるのも物語としては仕方がない。
しかし、見栄っ張りで粗暴でいけ好かない瓜野のことなんて、読者としてはたいして興味がない。
あまつさえ、小佐内さんと一年近く付き合って、勝手にキスしようとするなんて。
NTRもの一歩手前ですやん。
一方で、終盤の解決編からはおもしろかった。
やはり<小市民>シリーズは、小鳩くんの知恵働き・小佐内さんの復讐・おいしいスイーツがあってこその物語だと思う。
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