「ifの世界線 改変歴史SFアンソロジー」の感想
「ifの世界線 改変歴史SFアンソロジー」を読みました。
おもしろかったです。
歴史の知識があれば、より楽しめただろうなぁ。
後半の3つがいいと思います。
とくに、斜線堂有紀「一一六二年のlovin’ life」がよかったです。
収録作品
- 石川宗生「うたう蜘蛛」
- 宮内悠介「パニック――一九六五年のSNS」
- 斜線堂有紀「一一六二年のlovin’ life」
- 小川一水「大江戸石廓突破仕留(おおえどいしのくるわをつきやぶりしとめる)」
- 伴名 練 「二〇〇〇一周目のジャンヌ」
短評
石川宗生「うたう蜘蛛」
イタリアで蔓延した死ぬまで踊り続ける奇病を、音楽で治療しようとする話。
評価:まあ
宮内悠介「パニック――一九六五年のSNS」
1965年に発生した世界初のSNS炎上事件を追跡調査する話。
評価:まあ
斜線堂有紀「一一六二年のlovin’ life」
和歌を「詠訳」することが当然となった平安時代。
式子内親王とその女房である帥の話。
評価:すごくいい
万葉集とか新古今和歌集の知識があれば、もっと楽しめたのかな。
こういう和歌の知識がある人を、素直に尊敬します。
小川一水「大江戸石廓突破仕留」
巨大な石壁が気づかれた世界線の江戸。
玉川上水を管理する岩之助と雷王が、毒を撒いた犯人を追う。
評価:よい
史実の知識があれば、より楽しめるんだろうなと感じました。
伴名 練 「二〇〇〇一周目のジャンヌ」
量子コンピュータで歴史のifをシミュレートする人類と、その模擬世界で処刑直前から人生を繰り返し続けるジャンヌの話。
評価:よい
「ifの世界線」というアンソロジーらしい作品。
あとがき
日本の古典知識を補強したい。
万葉集とか新古今和歌集とか?をあらためて読みたい。
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