「流浪地球」の感想
劉 慈欣(著)「流浪地球」を読みました。
ぜんぶおもしろかったです。
いつもの「がんばったけど、ダメだった」系の悲壮感ある話ばかりかと思っていましたが、変わり種の話もあったので、その点もよかったです。
収録作品
- 流浪地球
- ミクロ紀元
- 呑食者
- 呪い5・0
- 中国太陽
- 山
あらすじと短評
流浪地球
太陽が大爆発するという予測が発表されて、人類は『地球エンジン』を地上に建設し、地球そのものを宇宙船として脱出を図る。
科学に対する民衆の手のひら返しという、著者らしい場面が見られる作品。
評価:おもしろい
ミクロ紀元
太陽系外に新天地を探すため探査船に乗っていた主人公が、長い年月を経て地球へ帰還し、ミクロ化した人類に出会う話。
太陽のスーパーフレアによる人類滅亡を回避しようとしている点は、「流浪地球」と同様。
評価:おもしろい
呑食者
呑食文明に地球が侵略される話。
「円 劉慈欣短篇集」に収録されている「詩雲」の前日譚にあたる作品。
評価:おもしろい
呪い5・0
はじめは無害だったコンピュータウィルスが、最終的にはとんでもない事態を引き起こすドタバタSF。
ほんとうに同じ著者が書いたのかと疑うレベルの作品。
評価:ほかの作品とはテイストが違うが、おもしろい
中国太陽
貧しい農村生まれの主人公が、大都市で夢を追い、やがて宇宙開発を支える存在となる話。
中国の農村と都市の経済格差を描きつつ、これを読む人々を力づけるような作品。
宇宙空間の労働者というテーマは「プラネテス」を彷彿とさせた。
評価:とてもおもしろい
山
チョモランマで仲間を死なせた主人公が、エイリアンの巨大宇宙船の引力によりできた海の山に登って、エイリアン文明の世界を知る話。
評価:おもしろい
ほかの作品の感想
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