「残月記」の感想
小田 雅久仁（著）「残月記」を読みました。
うーん、まあまあおもしろかったかなという感じ。
ただし、そこまでグッとこなかったので、オススメはしないです。
本書は、月を題材とした3つの短中編。
いずれの作品も、作者が得意とする現代風ファンタジー小説。
全体的にすごく描写の分量が多いです。
各ページごとに文字がぎっちりと入っています。
これを「豊富な描写」と感じるか、それとも「冗長だ」と感じるかどうかで、
本書の評価が大きく変わるのかなと思います。
収録作品
- そして月がふりかえる
- 月景石
- 残月記
あらすじと短評
そして月がふりかえる
家族でファミレスにやってきた主人公の高志が、月がふりかえった途端に同姓同名の他人と人生が入れ替わってしまい、妻や子供を喪失する話。
評価：うーん
月景石
主人公の女性が、叔母の桂子さんの遺した月の風景をもつ石を枕の下に入れて眠り、月世界を体験し、帰ってくる話。
評価：うーん
残月記
月昂という感染症がある仮想の日本を舞台に生きる、剣闘士にさせられた宇野冬芽と勲婦の山岸瑠香の話。
中編。
良く言えば豊富な、悪く言えば冗長な描写のため、すごく長く感じました。
「世界観」や「本筋とあまり関係のない登場人物たち」の詳細な説明がすごく多い。
これをリアリティがあると捉えるかどうかで、評価が分かれるのかなと。
最後に急にファンタジー寄りな展開にシフトするのも、評価の分かれ目か。
評価：まあまあ
別作品の感想
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