「火花」の感想

2021/09/18

又吉直樹 (著)「火花」を読みました。
熱海の花火大会で、売れない芸人の徳永と先輩芸人の神谷とが出会い、
天才肌の神谷に徳永が師事を申し出て、それからの二人の交流を描く本作。
第153回芥川賞を受賞作品。

必要がなく結果が出るかもわからないことに人生の時間費やして挑戦することの怖さと喜びに、照明を当てるのが印象的でした。

あと、お姉ちゃんが「紙のピアノ」で、他のみんなに遅れを取らないように、懸命に練習するエピソードが胸に刺さりました。
貧乏話は、くる。

読書好きであり、芸人でもある又吉さんらしい小説だなと思いました。
私は、YouTubeの「ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル」の動画での又吉さんのインスタントフィクションの読み解き方に感動して、本書を読もうと思いました。
本書を芥川賞きっかけで読んだ人と、YouTubeのインスタントフィクションの動画きっかけで読んだ人とでは、
もしかしたら印象は大きく違うかもしれません。
なぜなら、又吉さんらしさの理解度にきっと差があるから。