「父の詫び状」の感想

向田 邦子 (著)「父の詫び状」を読みました。

父の詫び状 (文春文庫 む 1-1)|Amazon

一見繋がりのない時代や場所も異なるエピソード群がリズム良く綴られており、
それぞれの情景を思い浮かべながら、
最終的に「表題」へと収束するのを楽しむことができます。
そんなエッセイ。
この完成度でありがなら、これが著者の第一エッセイ集なのだから、すごいです。

ただし、段落が変わると大きく場面転換するので、
その点は、読んでいて振り落とされないように注意が必要でした。

現代から見ると登場エピソードはどれも独特で、
「エッセイ体質だなぁ」と思わずにいられませんでした。

  • 昭和の日本の家庭生活
  • 幼少期の思い出
  • (私にとってはニュースなどでしか見なかった)人物との出会いや交際
  • 著者の価値観・人間観察
    など

飛行機に関する話題になると、墜落や事故という文字が見られました。
当時の飛行機に対する信頼性は、そういうものだったのかと感じ入りました。


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