「恐怖の報酬」の感想

「恐怖の報酬」を観ました。
公開:1953年(フランス)
上映時間:131分

まあまあでした。

ベネズエラの場末の街の食い詰めた男たち4人が、油田の火災を爆風で消すためのニトログリセリンを長距離輸送する話。
マリオとジョーはフランス人。
4人の中にマリオとルイージがいる。

スティーブン・キングの映画ベスト10に「恐怖の報酬」があったので、見ようと思った。
しかし、53年の原作と77年のリメイクがあるらしい。
Amazonで見られるのが原作の方だけだったので、そちらを見た。という流れ。
でも、キングが好きなのはたぶんリメイクの方なのだろうか。

前半はめちゃくちゃ退屈でした。

まず、問題発生と解決に動き出すまでが遅い。
油田火災発生まで40分、運転手が決まるまでに50分かかった。

次に、序盤の危機がそんなにドキドキしない。
悪路を高速走行するシーンや、狭路を転回するための木組みに乗るシーンとか。
ただこれもジョーがどんどん弱気になるための丁寧な進行という意図なんだと思う。
時代によって、作品に求められている物語進行の速度感が違うのだと思いました。

後半はよかった。
落石爆破シーンと原油ゾーンのシーンから急に盛り上がった。
原油に頭からどっぷり浸かって横たわる演技を、生まれて始めてみました。

ジョーが思い出そうとしてた昔住んでた場所の「フェンスの向こう」って、どういうことなんでしょう。
なにかの隠喩なのかしら?

ラストの結末は、キングが好きそう。
ちょっと映画の「ミスト」っぽかった。