「E.T.」の感想
「E.T.」を観ました。
原題:E.T. The Extra-Terrestrial
公開:1982年
監督:スティーヴン・スピルバーグ
すごくおもしろかったです。
アメリカ西部に住む少年が異星人と遭遇して、家で匿いながら宇宙船を呼んで、彼をHOMEへ帰らせる話。
だいぶ前に観たことがあるはずだが、途中の話を全然覚えていなかった。
E.T. と少年との感覚がリンクするくだりも、まったく記憶にありませんでした。
主人公とE.T. が自転車で月を背景に空を駆けるシーンも、最後の方に出てくるのかと勘違いしていました。
大人たちがE.T. を治療するシーンも記憶にありませんでした。
影や陰の使い方がうまいと思いました。
視聴者に直接見せてしまうと不自然さや拙さが目立ちそうな部分を、うまく物陰や木陰に隠したり逆光で見えづらくしたりして、見る側の想像力を掻き立てるシーンが多かった。とくに序盤に。
音楽も良かった。
終盤で、主人公が大人たちを出し抜いてE.T. を宇宙船で返すシーンについて。
主人公が大人たちにE.T. が生き返ったと素直に伝えてもいいんじゃないか、出し抜くひつようがあるのかな、とちょっと思いました。
けれど、シナリオはきっとそういう疑問も想定済みだとも思いました。
というのも、大人を出し抜いて逃走する直前に、主人公が「解剖されちゃうの?」と確認するシーンが事前に挿入されています。
そのやり取りがあることで、主人公やこどもたちの行動が、正当化されているのだと思いました。
それに、あの場で大人に全部を委ねてしまったら、物語として終わってしまいますからね。