記事一覧 2021

  • 「ラッシュライフ」の感想

    2021/09/02 in Blog

    伊坂 幸太郎(著)「ラッシュライフ」を読みました。 感想としては、「お話の構成を工夫した小説だなー」です。 前半では一見関係のなさそうな複数の登場人物たちの物語が、 後半で結びついていく。 初の伊坂幸太郎小説でした。 登場人物たちを交錯させる物語を書く系の作家さんなのかしら。 そういう交錯を楽しめるなら良いかもしれません。 「文庫の価格分」は楽しめました。 ただ、個人的にはそんなにハマりませんでした。 他のレビューサイトで星4くらいになっているようですが、わりとズレを感じます。 「もしかしたら、 …

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  • 「増補新訂版 アンネの日記」の感想

    2021/09/01 in Blog

    アンネ フランク(著), 深町 眞理子(翻訳)「増補新訂版 アンネの日記」を読みました。 『アンネの日記』の「100分 de 名著」のムック本も合わせて読みました。 感想としては、「思っていたよりも暗い内容ばかりではなく、むしろ日記にはユーモアがあり、そして少女にしてはめちゃめちゃ文章力があるなー」です。 分量があるので、読み終わるのにかなり時間がかかりました。 序盤には、主に「潜伏生活の様子」や「母や周囲の潜伏生活同居人に対するアンネの不満」が、 後半には、アンネの「恋」や「成長」などがつづら …

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  • 「ナミヤ雑貨店の奇蹟」の感想

    2021/08/31 in Blog

    東野 圭吾(著)「ナミヤ雑貨店の奇蹟」を読みました。 初めて読む東野圭吾作品。 感想は「時系差がからむ多くの伏線を、うまく回収してるなー」です。 価格と時間に見合うだけの満足感は得られる作品だなと思いました。 さすが人気の作家さんなだけあるなと。 以前に実写映画を見たことがあります。 ただ、ビートルズのくだりはあったかなー? 覚えていません。 スポンサーリンク

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  • 「博士の愛した数式」の感想

    2021/08/30 in Blog

    小川洋子(著)「博士の愛した数式」を読みました。 ざっくりとした内容は、私と息子と博士との友情のお話。 「彼らの友情と数学と野球をうまく組み合わせた小説だなー」という感想です。 あと、なんだかきれいな文章表現・風景描写が印象的でしたね、うん。 ただし、個人的に、お話の途中でよく分からないところがいくつかありました。 ひとつに、通りすがりの知らない人に急にお金を要求されて渡す場面。 そのくらい呆然としていたということを表現したかったのだろうか。 もうひとつに、『金網男』の必要性。 なにかの比喩なん …

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  • 「時をかける少女」の感想

    2021/08/29 in Blog

    筒井 康隆 (著)「時をかける少女」を読みました。 最初の感想は「かなり素朴なSF小説なんだなー」です。 それもそのはず、1960年代の作品で、対象の読者が中学三年~高校一年。 ということを、読んでから知りました。 それに、実は短編集だということも、意外でした。 収録作品は3つ。「時をかける少女」「悪夢の真相」「果てしなき多元宇宙」。 他の2つの作品の感想も、「かなり素朴なSF小説だなー」です。 アニメの映画の方は見たことがありました、小説より先に。 ですので、てっきり原作にも主人公が『タイム …

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  • 「なめらかな世界と、その敵」の感想

    2021/08/28 in Blog

    伴名 練「なめらかな世界と、その敵」を読みました。 SFの短編集で、収録作品は以下の通り なめらかな世界と、その敵 ゼロ年代の臨界点 美亜羽へ贈る拳銃 ホーリーアイアンメイデン シンギュラリティ・ソヴィエト ひかりより速く、ゆるやかに 最初の感想は、 「作者の人はSF小説のことが、すごく好きなんだろうな」です。 過去の偉大な作品に対する敬意のようなものを、各作品の随所から感じました。 個人的には、特に「美亜羽へ贈る拳銃」と「ひかりより速く、ゆるやかに」がお気に入り。 相対的に明るめの内容。 「美 …

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