「日本SFの臨界点 石黒達昌 冬至草/雪女」の感想

石黒 達昌(著)伴名 練(編集)「日本SFの臨界点 石黒達昌 冬至草/雪女」を読みました。

日本SFの臨界点 石黒達昌 冬至草/雪女|Amazon

おもしろい作品もありました。重厚な内容がおおいです。
とくによかったのは「希望ホヤ」、次に「冬至草」です。
「雪女」は以前に読んだことがあります。

「日本SFの臨界点[怪奇篇] ちまみれ家族」の感想


あらすじと短評

希望ホヤ

弁護士のダンが、悪性腫瘍のため余命半年の娘のために、医学を学ぶが解決策を見いだせず、娘の最期の希望でとある島に訪れる。
その島のレストランで、腫瘍をもつ希望ホヤの存在を知り、その研究に挑む。
娘の命と海洋生物の存亡の話。

評価:とてもおもしろかった

冬至草

人の血液を養分とする冬至草をめぐる、おじさんたちと科学の話。

評価:まあまあ

王様はどのようにして不幸になっていったのか?

寓話調のお話。
合理的な判断のもと国を豊かにし大きくした王様と、
その環境に甘んじ非合理的になってしまった国民との話。

評価:うーん

アブサルティに関する評伝

先端研究における不正を題材としている。
科学の真実に対する直感をもつアブサルティが、実験の結果に対し不正をする話。

評価:なかなかいい

或る一日

おそらく原子力事故によって、放射能汚染された地域での小児医療の現場を描いた話。
他の作品に比べて、残酷な表現が多く、死の濃度が高い。
読んでいる最中は、とても息苦しさを感じるほどでした。

評価:よんでいてくるしい

ALICE

多重人格犯罪者と心理療法の話?
AliceやaliceやMikaやSudなどの人名がとにかく多く、途中から話の内容がわからなくなった。

評価:うーん

雪女

すごくすき。

石黒達昌「雪女」|「日本SFの臨界点[怪奇篇] ちまみれ家族」の感想

平成3年5月2日、後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士、並びに、

ハネネズミのの生態を研究するおじさんたちの話。
横書きの論文風スタイル。
トキのニュースをみて、書き始めたらしい。
そのため、ネズミにハネが生えているとのこと。

評価:まあまあ


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