「マナーはいらない 小説の書きかた講座」の感想
三浦 しをん (著)「マナーはいらない 小説の書きかた講座」を読みました。
図書館で、たまたま目にとまったので、借りてみました。
マナーはいらない 小説の書きかた講座 (集英社単行本)|Amazon
ざっくりと、以下のような内容。
- 著者の小説を創作する際の心構え
- 新人賞の選考の際に候補作を読んで感じた改善点やそれに対するアドバイス
本書のタイトルと中身には、若干の乖離を感じました。
それもそのはず、本書は「WebマガジンCobalt」で連載した「小説を書くためのプチアドバイス」を一冊にまとめたもの。
もとの「小説を書くためのプチアドバイス」のほうが、本書のタイトルより適切に感じます。
ですので「これ一冊で小説を書けるようになろう」というよりも、
「著者のエッセイを読みつつ、小説の創作についてのプチアドバイスを見てみよう」というほうが、本書を読む動機としてよいかもしれません。
そして「HiGH&LOW」(通称ハイロー)に関する話題が結構な分量含まれます、そこはご愛嬌。
本書を読んで印象に残ったこと
- 一行アキの乱用は控えよう
- 語り手が変更
- 時間や場面が転換
- セリフについて
- 「と〇〇は言った。戦法」
- 「宝塚戦法」
- 情報の取捨選択について
- 本格ミステリを読むのが有効ではないか
- タイトルについて
- まんまやんけ発想法
- 象徴発想法
- 逆説発想法
三浦 しをんさんの著書を今まで読んだことがありません。
本書の中に、著書のタイトルや一節が例文として登場します。
これを機会に代表作を読んでみたいなと思いました。
登場した作品はざっくり以下の通り。
- 『星くずドライブ』(『天国旅行』に収録)
- 『風が強く吹いている』
- 『舟を編む』
ちなみに、著者が唯一読んだ手引書として、『スクリプトドクターの脚本教室・初級篇』と『中級篇』が挙げられていました。
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